米MicrosoftのCEO、Steve Ballmer氏は10月9日(米国時間)、米ルイジアナ州で開催中のMicrosoft Worldwide Partner Conferenceの基調講演で、同社の新しいセキュリティイニシアティブを明らかにした。これには、Windows XPとWindows Server 2003の更新やパッチ管理の改善などが含まれており、同氏は、このところ立て続けに発生しているセキュリティ問題に対応する姿勢を重ねて強調した。
Ballmer氏が発表した新イニシアティブは、(1)パッチ管理(2)教育プログラム(3)Windows XPおよびWindows Server 2003のアップデート―の3つ。1つ目のパッチ管理ではまず、パッチ配信のプロセスを簡素化して毎月1度にする。このほか、SQL Serverなど各製品におけるパッチの設定作業を簡素化するSoftware Update Services 2.0など、パッチの配信や設定、管理に関連した新たなツールも提供する。
2つ目の教育プログラムでは、一般消費者から開発者まで、広範なユーザーを対象とした各種プログラムを開始する。3つ目のWindows XPおよびWindows Server 2003のアップデートでは、パッチがまだ存在しないか、存在するが適用されていない場合でも、システムを保護できる新技術を発表した。これにより、Windows XPの場合、ポートベースの攻撃、電子メールの攻撃、悪意あるWebコンテンツ、バッファオーバーフローの4つの脅威から保護できるようにする。また、Windows Server 2003の場合は、モバイルからのアクセスによる潜在的な脅威からシステムを保護できるという。
同社はこの技術を、2004年前半にリリース予定のService Pack 2 for Windows XPとService Pack 1 for Windows Server 2003に搭載するとしている。