米NetScreen Technologies,Inc.は10月20日(米国時間)、同社の委託により独立系調査会社の英Vanson Bourne, Ltd.が全世界のIT・セキュリティ責任者を対象に2003年7月から8月にかけて実施したセキュリティ調査において、担当するネットワークへの脅威として、アプリケーションレベルの攻撃を最も懸念しているとの結果を発表した。
今回の調査では、大、中、小規模の製造、小売、金融、政府、医療など多岐に渡る産業から、アメリカ456件、アジア太平洋地域354件、ヨーロッパ570件の回答があり、このうち55%はセキュリティに関する意思決定を行う立場にあった。
調査結果では、セキュリティ上の脅威として、トロイの木馬やワーム、電子メールやウェブ攻撃、データベース攻撃、さらにソフトウェアの脆弱性への攻撃が上位に上がっており、従来型のネットワークレベルでの攻撃以上にアプリケーションレベルの攻撃を懸念しているとの結果となった。
調査会社メタ・グループのシニア・プログラム・ディレクターであるマーク・ブチャードは、「現在のセキュリティの状況は、アクセスコントロール、IPスプーフィング、ポートやネットワークへのスキャンといったネットワークレベルの攻撃に対する防御に頭を悩ませていた数年前とは違うことが調査で明らかになった。現在ITセキュリティの責任者の間では、このような攻撃に対して効果的だったファイアウォールではなく、ネットワークレベルの攻撃に対応できる高度なソリューションが必要だとの認識が広まっています」と述べた。
現在使用しているセキュリティソリューションの有効性に「非常に自信がある」と答えた回答者はわずか12%。現行ソリューションの欠点を解消するものとして、管理の容易さ、アプリケーション・レベルなど各種の攻撃や脅威への対応能力が挙げられ、次回のセキュリティソリューション購入時には統合型プラットフォームを購入する可能性が高いとの答えが多数となった。求める機能としては、ファイアウォール、侵入検知・防御、ウイルス対策、VPN対応が上位を占めた。
■ URL
NetScreen Technologies,Inc.
http://www.netscreen.com/
Vanson Bourne,Ltd.
http://www.omniboss.com/
Vanson Bourne Global IT Security Report,2003(英語)
http://www.netscreen.com/company/news_room/whatsnew_1.jsp
( 岩崎 宰守 )
2003/10/21 16:50
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