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米Microsoft、Officeの最新版「Office 2003 Editions」の販売を開始


 米Microsoftは10月21日(米国時間)、米ニューヨークでイベントを開き、Microsoft Office XPの後継オフィス製品「Microsoft Office 2003 Editions」の販売開始を発表した。同社が統合ビジネスプラットフォームと位置づけている「Microsoft Office System」の中心となる製品で、XMLをサポートし、組織内の情報共有を効率的に行うことを目指している。合わせてメール・コミュニケーションサーバーの新バージョン「Exchange Server 2003」も発表した。

 イベントで新製品群を紹介したBill Gates会長は「1日に紹介するのでは過去最高の製品数」としたうえ、「最初のバージョンは少々不細工で、やや技術者の夢が先走っていたが、われわれはユーザーの声を聴き、改良した」と、新Officeが使いやすいものに仕上がっていることをアピールした。

 Office 2003 Editionsは、XMLを広範にサポートしているのが特徴で、Excelのデータを収集して取り込んだり、Wordからそのままオンラインに接続して調べ物をすることなどが可能になる。データは新たに加わった「Office InfoPath 2003」でXMLフォームを作成して、社内向けに変換して活用することができる。このほか、デジタル著作権管理(RDM)機能も実装する。

 Microsoftの発表を受けて、米Hewlett-Packard(HP)や米Dell、米Symantec、米EDSなどが、Office Systemのサポートと関連する製品、サービスを一斉に発表した。

 Office 2003 Editionsは、企業ユーザー向けの「Office Professional Enterprise Edition 2003」、ビジネスにも利用する個人ユーザー向けの「Office Professional Edition 2003」、エントリーユーザー向けの「Office Standard Edition 2003」、ホーム/ファミリー向けの「Office Personal Edition 2003」の4つのスイート製品があり、それぞれ「Office Outlook 2003」「Office Word 2003」「Office Excel 2003」「Office PowerPoint 2003」「Office Access 2003」などで構成される。対応OSはWindows 2000/XP。

 同時に、手書き入力をサポートしたデジタルノートアプリケーション「Office OneNote 2003」や、「Office InfoPath 2003」を投入、これらは単体で販売する。

 Microsoftが調査会社に委託して行った調査によると、Office Systemを使うことで1週間で平均2時間分の生産性アップが達成し、これは従業員1人あたり年間4,000ドルのコストに相当するという。

 一方で、新OfficeのXML関連機能はエンドユーザーからは意識されにくいという指摘もある。Microsoftにとっては、ユーザーに説明して、従来バージョンのOfficeから、どれだけアップグレードを促せるかがカギになりそうだ。日本では、10月24日に発売する。



URL
  米Microsoft
  http://www.microsoft.com/
  Bill Gates会長の基調講演(ストリーミング)
  http://www.microsoft.com/Office/launch/billgates.mspx
  Microsoft Office Systemのリリース(英文)
  http://www.microsoft.com/presspass/press/2003/oct03/10-21MOSLaunchPR.asp
  Exchange Server 2003のリリース(英文)
  http://www.microsoft.com/presspass/press/2003/oct03/10-21Exchange2003LaunchPR.asp


( Infostand )
2003/10/22 10:26

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