米Red Hatは10月22日(米国時間)、エンタープライズ向けLinuxの新バージョン「Red Hat Enterprise Linux 3」(以下、RHEL3)を正式に発表した。ワークステーションからメインフレームにまで対応し、データセンターなどミッションクリティカルな分野での採用拡大を狙う。
RHEL3は、従来バージョン「Red Hat Enterprise Linux 2.1」の後継にあたり、同社のエンタープライズ向けLinuxとしては2番目のバージョンとなる。商用UNIXに遜色ないLinuxとして開発を進めていたもので、7月にベータ版を発表していた。Kernelバージョンは2.4.21。32WayのSMP構成に対応し、最大メモリは64GB。RHEL2.1の約2倍のスケーラビリティを持つという。
製品構成は2.1から変更はなく、データセンターなど向けの最上位版の「Red Hat Enterprise Linux AS」、部門サーバーなど向けの「Red Hat Enterprise Linux ES」、デスクトップ/クライアント向けの「Red Hat Enterprise Linux WS」に分かれる。ASは、「x86」「Itanium」「AMD64」と、IBMの「zSeries」「iSeries」「pSeries」「S/390」の7つのプラットフォームで動作する。また、年中無休・24時間のサポートが利用できる。
製品は、まず「Red Hat Network」やさまざまなサービスを含む年間契約の一部として提供し、既存ユーザーにはアップグレードを用意する。OEMパートナーは今後1~2カ月以内にハードウェアに設定済みの状態で出荷開始する予定。