アジアのIT情報誌「Electronic Engineering Times-Asia(EE Times-Asia)」が毎年実施しているエンジニア実態調査の本年度版によると、アジア10カ国(日本は含まれない)のエンジニアのうち、最も年収が多かったのは韓国で平均25,237ドル、逆に最も少なかったのは中国で同7,389ドルだった。
EE Times-Asiaの調査「2003 Annual Salary and Opinion Survey」で、香港、韓国、中国などのエンジニア1,000人を対象に、英語、韓国語など4言語で実施した。韓国は前年に引き続いてのトップで、17%の大幅増を記録、他の国との差がさらに拡大しているという。台湾は18,120ドルでほぼ前年と同じだった。
労働時間が最も長かったのも韓国で、同国のエンジニアは週平均54時間働いている。これに対し、台湾では51時間。中国では47時間で最も短かった。アジア地域全体の労働時間は短縮傾向にあり、韓国の場合で前年から2時間減っているという。
また、北米式の成果報酬制度も定着しつつあるようだ。回答者の54%が過去12カ月以内に、成果に基づいたボーナスを受け取っていると回答した。これは、前回の38%から26ポイント増えている。
調査は、EE Times-Asiaが米国、欧州の姉妹会社と連携し、世界規模でほぼ同時に行ったもの。EE Times-Asiaの発行人、Mark A. Saunderson氏は、北米や欧州に比べ、アジア地域のエンジニアの所得は増加傾向にあり、「楽観論が強まっている」とコメントしている。「国際的な技術企業が設計・開発拠点をアジア地域に移行させつつある。エンジニアにとってキャリアのチャンスは上昇している」(Mark A. Saunderson氏)。
同調査結果は、香港Global Sourcesが10月23日(現地時間)に発表した。Global Sourcesは、米CMPと共同でEE Times-Asiaを発行するeMedia Asiaを運営している情報提供サービス企業。
■ URL
米Global Sources
http://www.globalsources.com/
ニュースリリース(英文)
http://www.corporate.globalsources.com/INFO/PRESS/ARTICLES/OCT2303.HTM
Electronic Engineering Times-Asia
http://www.eetasia.com/HOME.HTM
( Infostand )
2003/10/24 10:10
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