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苦戦する世界のSI市場、2002年売上トップはIBM


 米IDCが10月30日(現地時間)発表した2002年の世界のSI事業者とシステム開発事業者の売上ランキングで、いずれも米IBM Global Servicesがトップとなった。しかし、IDCによると、どちらの市場も苦しい年だったという。また、アウトソーシングの動きがさらに高まっていることも見逃せないとしている。

 ランキングは、米国および世界のSI、システム開発事業者を対象に実施した2つのレポートによるもの。それぞれ、「Worldwide and U.S. Systems Integration Competitive Analysis、2003: IDC's Top 10 Vendors for 2002」「Worldwide and U.S. Custom Application Development Competitive Analysis、2003: IDC's Top 10 Vendors for 2002」にまとめた。

 それによると、SI市場のトップ3は、米国、世界ともに、米IBM Global Services、米Accenture、米Lockheed Martinの3社。だが、同市場では政府系以外の需要が伸びず、厳しい状態が続いたため、上位10社はほぼすべてで売上高が減少しているという。

 また、市場は依然として細分化されており、上位10社が総売上高に占める割合は50%に満たないという。最近の傾向としては、自社内にシステムを構築するよりも、技術やビジネスプロセスをアウトソースする企業が増えており、IDCではこの傾向は今後も続くと見ている。

 一方、システム開発事業市場のトップ3は、米国、世界ともに米IBM Global Services、米Accenture、米EDSの3社。IDCによると、インドなどの国外の企業に開発を任せるオフショア開発の利用が増加しており、市場全体が再構成の過程にあるという。また、オフショア開発は価格にも影響を与えており、ITサービス企業の収益は総じて減少しているという。

 反面、オフショア開発のトップであるインドの開発会社は2桁成長を記録しているという。IDCでは、企業の間でオフショア開発がもてはやされた結果、「オフショア開発ではより多くの作業が可能」という誤解が生まれていると指摘。さらに今後数年間はこの傾向は続くとしている。



URL
  米IDC
  http://www.idc.com/
  ニュースリリース(英文)
  http://www.idc.com/getdoc.jhtml;jsessionid=ATAUSGQRDXY0ACTFA4FCFFAKMUDYWIWD?containerId=pr2003_10_23_150648


( Infostand )
2003/10/31 10:14

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