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2004年、BtoBブームの再来か?


 2004年は大企業を中心に、BtoBやBtoCなどのEC(電子商取引)の開発案件が増えそうだ。調査会社の米Evans Dataは12月1日(米国時間)、従業員1000人以上の企業400社のIT管理者や開発マネージャを対象に行った事業開発計画や技術動向に関する調査結果を発表した。それによると、来年の事業開発計画のトップはBtoBで、2003年後半と比べて40%増加し、優先順位は11位から1位に跳ね上がった。

 こうした変化の背景には、約3年前に登場したWebサービスがやっと本格的な実装段階に入りつつあることがある。またBtoCも増える傾向にあり、2003年後半と比べて20%増加していた。

 ECシステム構築に高い関心が寄せられていることについて、同社のアナリストJoe McKendrick氏は「企業は、既存のアプリケーションやデータのうち関連する部分をサプライチェーンパートナーに拡張している」と述べ、数年前のドットコムブーム時とは異なる現実的なアプローチだと指摘している。同氏はこの原因として、Webサービスなどの標準技術の成熟やそれに対する開発者の信頼が高まりがあるとしている。

 同社の調査では、このほか、グリッドコンピューティングへの関心の高まりや、アウトソーシングの減少などの傾向が明らかになった。グリッドコンピューティングでは、クラスタリングの代わりに導入を計画していると回答した企業は16%、検討している企業は24%となった。開発をアウトソースする企業は2003年後半の71%から2割以上減って56%となった。

 セキュリティに関しては、昨年、セキュリティ侵害が皆無だったと回答した企業はわずか1割だった。ウイルスやワームは、人的ミスや社内システムエラーに次ぐセキュリティ侵害の要因となっているという。



URL
  米Evans Data
  http://www.evansdata.com/
  ニュースリリース(英文)
  http://www.evansdata.com/n2/pr/releases/Enterprise%20Fall%2003.shtml


( Infostand )
2003/12/02 10:08

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