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2004年、IT支出に明るい兆し


 米IT専門誌「CIO Magazine」が1月2日(米国時間)発表した調査結果によると、北米地域のCIOは今後12カ月間で平均6%のIT支出増を計画しており、前月(2003年11月)の4.2%増を上回っていた。ここ数年、IT支出を抑える動きが強かったが、2004年はわずかながら上向きが期待できそうだ。

 技術分野別に見ると、「増やす」という回答が最も多かった支出分野はセキュリティで、過半数の58.2%があげた。その他の分野では、インフラソフトウェアは33.7%(前月41.2%)と減少し、ハードウェアは「増やす」が41.8%(前月46.0%)、「減らす」が17%(同21.5%)で態度が分かれている。

 インターネット関連では、BtoBなどのインターネット関連開発予算が伸び、「B2B2C」が予算全体に占める割合は過去1年間の10.4%から12%に拡大するという。また、今後1年間に「資材調達をインターネット経由で行う予定がある」と回答した企業は24.7%。過去1年間の21.2%から増え、BtoBがチャネルとして定着しつつあることを裏付ける結果となった。

 IT支出を取り巻くムードは、なお判断が割れている様子だ。回答者のうち、「IT支出は鈍化していない・復調している」と回答した人は37.8%で、前月比1ポイント増。また、「すでに復調した」と回答した人は19.3%で、前月の21.5%から減った。このほか、22.3%の回答者が、今年前半に復調すると見込んでいる。

 支出を決定する要因としては、なお、「低い利益」が足かせとなっているもようで、28.3%が、これをあげた。また、同じく28.3%が、すでに十分なIT設備があることがIT支出を手控える要因、と回答している。また、31%が厳しい財務状態をあげていた。

 「CIO Magazine」では、毎月約5000人(CIO約2000人、読者約3000人)のパネルを対象にITトレンドに関するアンケート調査「CIO Tech Poll」を実施している。今回の調査は2003年12月で、回答者の94%は北米在住だった。



URL
  CIO Magazine
  http://www.cio.com/


( Infostand )
2004/01/05 10:07

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