米IDCは2月27日(米国時間)、2003年第4四半期および2003年通年の世界サーバー市場の調査結果を発表した。第4四半期の総売上高は前年同期比11.4%の137億ドルで、3四半期連続の拡大。出荷台数は同22%増。また、通年の総売上高は前年比3.2%増の457億ドルで、出荷台数は同18.3%増の530万台となった。ベンダー別通年シェアは、米IBMが31.6%で、2位の米Hewlett-Packardとの差をさらに広げて首位だった。
第4四半期を市場分野別に見ると、ローエンド(2万5000ドル以下)、ミッドレンジ(2万5000ドル以上5万ドル未満)、ハイエンド(5万ドル以上)のそれぞれで増加した。全セグメントで増加を達成したのは、2001年に市場が縮小して以来となる。中でも、ローエンドの成長は目覚しく、「ハイエンド技術のローエンドへの移植が進み、業界標準技術によるインフラが増加している」(Worldwide Server Groupのグループ・バイスプレジデントVernon Turner氏)という。
プラットフォーム別では、x86ベースが成長をけん引した。x86は、総売上高で前年同期比15%増の55億ドルと約4割を占め、総出荷台数は同23%増の約140万台となった。この分野は、米Intelや米AMDの64ビット拡張チップ提供などで、今後も成長が期待されている。IDCは、2004年が企業でx86アーキテクチャサーバーの採用が増加する起爆点になると予測している。また、LinuxとWindowsの総売上高はそれぞれ、9億6000万ドル(前年同期比63.1%増)、39億ドル(同16.1%増)となった。
UNIXサーバーの総売上高は、前年同期比0.8%増の51億ドル。四半期ベースのプラス成長は11四半期ぶりとなる。この分野はコスト競争が激化しており、総出荷台数は前年同期比12.1%増と、前四半期の成長率(4.7%増)をはるかに上回っている。ベンダー別出荷台数は、IBM(シェア32.9%)、HP(同30.5%)、Sun Microsystems(同27.6%)が上位3社。順位は昨年と変わらないが、Sunが出荷台数重視戦略の効果から18.2%増の高成長を達成した。
総売上高から見た第4四半期のベンダー別シェアは、IBMが37.9%(前年同期比17.7%増)、HPが25.8%(同9.4%増)、Sunが10.4%(同1.7%減)、米Dellが8.6%(同19%増)、富士通・富士通シーメンスが5.4%(同31.3%増)だった。
■ URL
米IDC
http://www.idc.com/
ニュースリリース(英語)
http://www.idc.com/getdoc.jhtml?containerId=pr2004_02_26_193650
( Infostand )
2004/03/01 10:12
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