米IBMは4月7日(米国時間)、メインフレームの新モデル「eServer zSeries 890」(z890)を発表した。同社のメインフレーム誕生40周年を機に投入するモデルで、小型化、低価格化を進めた。中規模企業をターゲットとしており5月に出荷開始する。また併せて、対応するミッドレンジのストレージシステム「TotalStorage Enterprise Storage Server 750」(ESS 750)を発表した。
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最初のメインフレーム「System/360」
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IBMが最初のメインフレーム「System/360」を1964年に発表して40周年にあたる7日に発表した。メインフレームは同社を世界最大のコンピュータメーカーにした原動力であり、現在も屋台骨を支える主力製品と位置づけられている。同社は昨年、開発コード名「T-Rex」で呼ばれてきた最上位モデル「zSeries 990」を投入。オープンシステムへの対応強化や、複数システムを統合できるメリットなどを売り込んでいる。
z890は、このz990の技術をベースとして開発したもので、高い柔軟性、仮想化、自動化、セキュリティ、拡張性などを提供しながら、小型化、低価格化した。メインフレームで最も小型の現行モデル「z800」より30%小型化しながら、速度はほぼ2倍という。価格は未発表だが、米メディアによると、100万ドルの値が付くz990に比べて安価で、26MIPSのエントリーモデルで20万ドルからになるという。
同社は、z/OS上でJava実行環境を提供するアプリケーションプロセッサ「zSeries Application Assist Processor」 (zAAP)も同時に発表した。Webアプリケーションに対応し、z890、z990共通で利用できる。価格は1CPUあたり125,000ドルで6月出荷予定。ストレージシステムのESS 750は1.1テラバイトから4.6テラバイトに対応し、運用を中断することなく拡張ができるとしている。
なお、7日には、カリフォルニア州マウンテンビューの「Computer History Museum」(コンピュータ歴史博物館)で、メインフレーム40周年の記念式典が開かれた。
■ URL
米IBM
http://www.ibm.com/us/
zSeries
http://www-1.ibm.com/servers/eserver/zseries/feature040704/
Computer History Museum
http://www.computerhistory.org/
( Infostand )
2004/04/08 10:10
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