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米NetApp社長、「素早いバックアップとシンプルな管理がストレージの目指す方向性」

VERITAS VISION 2004 Las Vegas 基調講演

 5月4日より開催中の「VERITAS VISION 2004 Las Vegas」において5月5日(現地時間)、米Network Appliance(以下、NetApp)社長のトム・メンドーザ(Tom Mendoza)氏が基調講演を行い、ストレージ管理の在り方や米VERITASとの関係などについて語った。


米Network Appliance社長 トム・メンドーザ氏
 企業で利用されるストレージの容量はここ数年、加速的に増え続けているが、米国でも事情は同じようで同氏も「1990年代前半ごろまではネットワークの構築が難しくストレージ管理は簡単だったのだが、後半ごろから立場が逆転しストレージ管理の方が難しくなった」と語る。一方でITバブル崩壊後は管理コストの削減、さらに同時多発テロ以降はデータの分散配置など要求が増え続けている。同氏は「2000年ごろまでCIOはさまざまなことに対していかに多くの資産を投入するということがチャレンジだったが、今は少ないコストと大きなメリットが求められている。IT予算は半分に、結果はそれまで以上にというのも珍しくない」と現状を説明する。

 米国の大手ストレージベンダーの目指す方向として同氏が再三強調したのが「素早いバックアップ体制」と「シンプルな管理」の実現だ。同社ではテープドライブを利用せず「Disk to disk」で行うことを勧めており、同氏も「かつて12時間かけていたバックアップ作業が1時間で終了する。バックアップ・リストアの時間の懸念から一定容量以上のストレージを利用できずにいるデータセンターなどもあるようだが、それらも解決できる」と優位性を強調する。「80年代はテープ、90年代はテープとディスクの併用、そして現在はディスクのみの使用が当たり前となる」(同氏)

 シンプルな管理については、同社のストレージを利用しているというYahoo!を例に挙げ「当社のソリューションで16万人のアクティブユーザーと300TBの容量をたった7人で管理している」と同社ソリューションの管理の容易性を強調し、「バックアップはVERITASのストレージバックアップソリューションによってあらゆる複雑性から解放できている。当社は1997年から協力・補完関係を続けている」と、同社とVERITAS製品がマッチしたソリューションであることを強調した。

 そんな同氏は日本に39回も来日しており、大手電気通信業者の経営者ともつながりが深いという。同社は日本での売上も前年比25%増えており、アジアパシフィック全体の成長率は同社全体の成長率30%を超えているとのこと。同氏は「当社のビジネスにおけるアジアが占める割合は、現在の8%から2年後には13%に伸びるだろう」と語った。



URL
  米Network Appliance
  http://www.netapp.com/


( 朝夷 剛士 )
2004/05/07 00:00

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