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「LinuxはTorvalds氏の発明とは言えない」―米調査会社
オープンソースソフトのほとんどはすでに存在したコードに起源を発しているという調査が、近く米国で刊行される本に収録される。最も有名なオープンソースソフトであるLinuxについても、「Linus Torvalds氏がLinuxを“発明した”とするのは誤り」と主張している。
調査会社の米Alexis de Tocqueville Institution(AdTI)が発表したもので、同社社長のKenneth Brown氏が執筆している。Brown氏はオープンソース動向を30年以上前までさかのぼって調査し、Richard Stallman氏やAndrew Tanenbaum氏など、20人以上の主要関係者にインタビューを行った。
それによると、オープンソースソフトは、開発者が無償で貢献するボランティアベースという特徴を持つ一方、多くは企業や個人が所有しているものを一部取り出したり、適用しているという。Linuxもその一例で、Brown氏は、Linuxの歴史にはUNIXの発明が組み込まれるべきだとしている。
さらにBrown氏は、UNIXの占める位置に着目し、「人々はUNIXに並々ならぬ関心を寄せており、この事実からUNIXはコンピュータ科学の歴史上、最も多くライセンス取得され、模倣され、盗まれる製品となっている」と述べている。
なお、“オープンソース”ではなく“フリーソフトウェア”を提唱しているRichard Stallman氏は、UNIXを作り直して誰でも利用できるソフトウェアを構築するGNUプロジェクト、およびFree Software Foundationの設立者で、以前からLinuxをGNU Linuxと呼ぶよう呼びかけている。
AdTIによると、同レポートが含まれるBrown氏の本の抜粋が、5月20日以降同社Webサイトに掲載される予定。
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URL
米Alexis de Tocqueville Institution
http://www.adti.net/
プレスリリース(英語)
http://www.adti.net/kenarbeit/samiz.release.html
( Infostand )
2004/05/18 10:03
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