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米Sun、JDSとJDKの新版発表、途上国向け新価格も導入


 米Sun Microsystemsは6月1日(米国時間)、LinuxベースのデスクトップOSの最新版「Sun Java Desktop System(JDS) 2」とサーバー製品群の最新版「Sun Java Enterprise System(JES) 2004Q2」を発表した。また、JESでは1人当たり(per citizen)価格など新しい価格体系も発表した。米カリフォルニア州で始まった「Network Computer 2004」と中国・上海で始まった「SunNetwork conference」で明らかにした。

 JDSはWindowsの代替を狙うデスクトップOSで、新バージョンでは管理機能を強化した。ポリシー設定・実行、パッチやシステム更新の自動配信などが中央で一元的に操作できるという。また、リモートからのデスクトップのプロビジョニングやモニタリングなどのセキュリティ機能も強化されたほか、サポート言語も日本語やハングルなどが増えた。

 Sunは現在展開中のJDS半額キャンペーンを12月2日まで延長し、通常価格(100ドル)の半分の50ドルで販売する。同社は、Microsoftの製品の15%の価格で、同等の機能を提供するとしている。

 JESは、SPARCとx86の両方で動くSolaris OSのほかに、新たにLinux(Red Hat)のサポートを加えた。次期バージョンでは、WindowsとHP-UXもサポートするという。新バージョンでは、99.999%の可用性を実現するWebサービスプラットフォーム「Java System Application Server Enterprise Edition 7 2004Q2」など複数の新サーバーソフトウェアも含まれる。

 JESの通常価格は、前バージョンと同じで1ユーザー当たり年間100ドル(保守サポート込み)だが、今回新たに途上国の公共部門向けとして「per citizen」価格を発表した。人口1人当たりの年間価格は0.33ドル~1.95ドルで、該当国および該当価格は国連経済社会局の分類に従う。Sunは、技術的格差解消を目指し、世界各国の政府に包括的なネットワークインフラソフトウェアを提供するのは同社が初としている。

 JDSは発表と同時に出荷を開始した。JESは90日間の無償評価版も含めダウンロード提供を開始しており、一般出荷も開始するという。



URL
  米Sun Microsystems
  http://www.sun.com/
  JES 2004Q2
  http://wwws.sun.com/software/javaenterprisesystem/
  JESに関するニュースリリース(英文)
  http://www.sun.com/smi/Press/sunflash/2004-06/sunflash.20040601.2.html
  JDSに関するニュースリリース(英文)
  http://www.sun.com/smi/Press/sunflash/2004-06/sunflash.20040601.4.html


( Infostand )
2004/06/02 10:12

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