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ITスタッフの士気低下が深刻、米META Group調査


 調査会社の米META Groupは6月9日(米国時間)、長引く不況などのため企業ITスタッフの士気が低下しており、7割の企業が、これを深刻な問題をとらえているという調査結果を発表した。同社は先を見越した対策が必要と指摘している。

 雇用や給与、トレーニングなどさまざまな面からITスタッフの実態を調べた年次レポート「2004 IT Staffing and Compensation Guide」で明らかにした。調査は約650社を対象に実施し、「自社ITスタッフの士気低下が、現在、社内の深刻な問題となっている」とした企業が全体の約72%に達した。

 同レポートの執筆者で同社エグゼクティブディレクション部門上級プログラムディレクターのMaria Schafer氏は、長びく不景気による予算削減や解雇、先行き不透明感などが最終的にITスタッフの士気低下を招いたと分析。「IT部門はこの問題を幅広い視野でとらえ、スタッフの態度刷新や事業パフォーマンスの向上につながるよう、取り組み課題にすべきだ」と指摘している。

 すでに意欲向上策を講じている企業もあり、45%の企業が士気を高めるための「表彰プログラムを導入している」と回答。「スキル開発の機会を増やした」(40%)、「キャリア開発プログラムを導入した」(23%)なども行われていた。「報奨金の導入」は4%にとどまっていた。

 また、具体的な対策は講じていなくても、従業員満足度を知るために何らかの調査を行っている企業は68%にのぼっている。従業員のフィードバックのための業績評価プロセスを導入している企業は38%、従業員とのコミュニケーションを図るための意見箱を設置している企業は14%だった。



URL
  米META Group
  http://www.metagroup.com/
  ニュースリリース(英語)
  http://domino.metagroup.com/PressHome.nsf/(webPressRelease)/17BD3CB21AF025BE85256EAD0073E3B2?OpenDocument


( Infostand )
2004/06/10 09:57

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