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米Sun、VBライクなJava開発ツール「Java Studio Creator」を正式発表


 米Sun Microsystemsは6月28日(米国時間)、GUIによるJava開発ツール「Sun Java Studio Creator」を正式発表した。使いやすさを特徴とするもので、Java開発者のすそ野を広げることを目指す。米サンフランシスコで同日開幕した年次Javaイベント「2004 JavaOne Conference」で発表した。

 Sun Java Studio Creatorは、昨年のJavaOneで“Project Rave”として発表していたもので、MicrosoftのVisual Basic(VB)のような開発ツールを目指すとしていた。これまでのJava開発者層とは異なる企業開発者にアプローチして、Java開発者を現在の推定300万人から1000万人に増やすことを狙う。

 Java Studio CreatorはJavaServer Faces(JSF)を採用しており、開発、デバッグ、実装をカバーして迅速な開発を可能にするのが特徴。具体的には、データソースと自動的に接続したりSQL文にアクセスできるデータ認識ユーザーインターフェイス・コンポーネント、インフラを気にすることなく開発できるイベント主導型コーディングモデルなどがある。視覚化という点では、J2EE(Java 2 Platform Enterprise Edition)1.3と互換性のあるWebアプリケーションの構築や直感的なページナビゲーション設計に用いられている。

 動作環境はSolaris、Windows、Linuxで、Mac OSについては当初アーリーアクセス版を提供する。提供形態はサブスクリプション形式をとり、同じくJavaOneで発表した新「Sun Developer Network」への加入が必要(1ユーザーあたり年額99ドル)となる。

 VBライクな開発ツールは、Java開発ツールベンダー各社の課題となっており、米BEA Systemsがオープンソース化した「Beehive Project」や、米IBMの「WebSphere Studio Application Developer」などがすでに提供されている。

 またSunは同日、SOA(サービス指向アーキテクチャ)イニシアティブ「Project Kitty Hawk」も発表した。Sun Java Enterprise SystemやSun Java Studio EnterpriseなどのSun製品にSOA機能を取り込むことができるもので、2005年前半に最初のリリースを行う予定という。



URL
  米Sun Microsystems
  http://www.sun.com/
  ニュースリリース(Sun Java Studio Creator、英文)
  http://www.sun.com/smi/Press/sunflash/2004-06/sunflash.20040628.4.html
  ニュースリリース(Project Kitty Hawk、英文)
  http://www.sun.com/smi/Press/sunflash/2004-06/sunflash.20040628.9.html
  ニュースリリース(Sun Developer Network、英文)
  http://www.sun.com/smi/Press/sunflash/2004-06/sunflash.20040628.5.html


( Infostand )
2004/06/29 10:00

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