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米Sun、LinuxアプリをSolaris上で実行する新技術をプレビュー


 米Sun Microsystemsは8月3日(米国時間)、OSの次期バージョン「Solaris 10」の最大の特徴となる「Project Janus」(コードネーム)をプレビューした。LinuxアプリケーションをSolaris上で動かす技術で、Solarisユーザーのすそ野拡大を狙う。米サンフランシスコで開催中の「LinuxWorld Conference & Expo 2004」で発表した。

 Project Janusは、バイナリのLinuxアプリケーションを変更を加えずにSolaris上で動かす相互運用技術。通常のLinuxエミュレータとは異なり、x86上でネイティブにLinuxアプリケーションを動作させる。すでに「Adobe Acrobat Reader」や「Oracle 9.2.i」などのアプリケーションの動作確認をしており、OS発表時に検証済みのアプリケーションも併せて発表する。

 Project Janusによって、LinuxとSolarisの混在環境で幅広いアプリケーションを利用できるほか、同一サーバー上での作業が可能となり、管理者や開発者の生産性が向上するという。また、ハードウェアを追加投資することなく相互運用性を実現するため、コスト削減にもつながるとしている。

 その他のメリットは、リアルタイムの問題分析機能「Dynamic Tracing」、自己修復機能などSolarisの機能を利用できるほか、「N1 Grid Container」ソフトウェアとの併用でSolaris上で仮想Linux環境を構築することも可能という。

 同技術は、米Red Hatの「Red Hat Enterprise Linux 3」と完全な互換性を持つ。Sunによると、Solaris 10にはこのほか、600以上の新機能が盛り込まれる予定で、今年後半のリリースを計画している。



URL
  米Sun Microsystems
  http://www.sun.com/
  ニュースリリース(英文)
  http://www.sun.com/smi/Press/sunflash/2004-08/sunflash.20040803.4.html


( Infostand )
2004/08/05 10:08

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