米Red Hatは9月30日(米国時間)、米America Onlineの「Netscape Security Solutions」技術を買収することで同社と合意したと発表した。Red Hatの戦略の柱である企業向けアーキテクチャ「Open Source Architecture」(OSA)に統合し、ソリューションの信頼性や安全性を強化する。6~12カ月以内に買収製品を統合した新しいOSAのマーケティングを開始する。
買収するのは、ディレクトリサーバーの「Netscape Directory Server」と、認証管理の「Netscape Certificate Management System」。AOLが「Netscape Enterprise Suite」ブランドで提供している。Red Hatは同社が推進するOSAに統合し、オープンソースとして提供する。
具体的には、企業向けサーバーOS「Red Hat Enterprise Linux」に組み込む。ユーザープロファイルやアクセス権限情報を管理できるLDAPサーバーや認証管理などの機能が加わることで、ネットワーク全体でのデスクトップPCの統合が実現するほか、セキュリティが向上し、データ重複も削減できるという。
LDAPなどのネットワーク管理ソフトウェアは、米Novellなど各社も提供しているが、いずれもプロプライエタリだ。Red Hatの動きは、企業や政府市場を巡り、Red Hatが、米MicrosoftやNovell、米Sun Microsystemsとの戦いに備えたもの。
買収は11月末までに完了の見込み。金額は公表していないが、当局に提出した資料によると2050万ドルを現金で支払う。なお、AOLは1998年に巨額を投じてNetscapeを買収していた。
■ URL
米Red Hat
http://www.redhat.com/
米America Online
http://www.corp.aol.com/
ニュースリリース(英文)
http://www.redhat.com/about/presscenter/2004/press_neighbor.html
( Infostand )
2004/10/01 10:07
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