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米Microsoft、Sender IDの最終仕様をIETFに提出


 米Microsoftは10月25日(米国時間)、送信者認証技術であるSender ID Frameworkの最終仕様をインターネットの標準策定機関であるIETF(Internet Engineering Task Force)に提出した。

 Sender IDは、メール送信者の認証を可能とするフレームワークで、スパムやフィッシング詐欺を直接的に防ぐものではないが、米Microsoftでは、メール本文の内容以外から送信者情報を取得することが、今後の新たなスパム対策などのテクノロジーや手法につながる点から重要としている。

 米Microsoftでは、Sender IDはすべての使用希望者に対して無償で提供されるとしていたが、以前のSender IDの仕様は、オープンソースコミュニティやISPなどからの支持を得られず、IETFでの承認を得られなかったため、今回の最終案では修正が加えられている。

 具体的には、SPF発行フォーマットとして「Mail From」と「PRA」の二種類のフォーマットが認められた。また、すでに60,000以上のドメインが発行しているSPFレコードの初期バージョンに対する互換性も確保されている。

 米Microsoftでは仕様強化により、展開時の柔軟性が改善されるとしている。また今回の最終仕様策定にあたって、フィードバックの提供などを行ったAOLでは、最終仕様に対しても支持を表明している。



URL
  米Microsoft
  http://www.microsoft.com/
  プレスリリース(英文)
  http://www.microsoft.com/presspass/features/2004/oct04/10-25SenderID.asp

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( 岩崎 宰守 )
2004/10/27 15:38

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