米Novellと米Microsoftは11月8日(米国時間)、Novellが反トラスト法(独禁法)違反でMicrosoftに対する異議を申し立てていた事件で、両社が和解したと発表した。MicrosoftはNovellに和解金として5億3600万ドルを支払う。またNovellは、欧州連合(EU)で継続中のMicrosoftの欧州独禁法訴訟への参加を取り下げることでも合意した。
Novellは、Microsoftが独占的立場を乱用して競争を阻害した結果、自社のネットワークOS「NetwWare」事業が損害を被ったと主張していた。合わせてMicrosoftは、米コンピュータ業界団体のCCIA(The Computer & Communications Industry Association)との間の反トラスト法訴訟でも和解したことを発表している。
EU独禁法訴訟からの撤退について、Novellの上級副社長兼法律顧問のJoseph A. LaSala, Jr.氏は「われわれの(EUでの訴訟への)参加は有意義なものだった」と述べ、「訴訟は現在上訴の段階にあり、一連の手続きから撤退するという今回の決断に満足している。この訴訟において、われわれができることはもう残っていなかった」とコメントしている。
一方で、両社は、Novellが不満を申し立てていた「WordPerfect」に関する反トラスト法違反問題では、和解に至らなかった。これは1990年代に、Novellのワープロソフトウェア「WordPerfect」が、Microsoftの行動によって阻害されたという内容。Novellは今週中にも米ユタ州地区裁判所に、損害賠償を求めて新たな訴訟を起こすとしている。
Microsoftは今年4月、米Sun Microsystemsと独禁法訴訟で和解している。これに先立つ3月には、EUの欧州委員会(EC)から独禁法違反の裁定を受け、4億9720万ユーロ(約657億円)の罰金支払いを言い渡されている。
■ URL
米Microsoft
http://www.microsoft.com/
米Novell
http://www.novell.com/
ニュースリリース(米Microsoft、英文)
http://www.microsoft.com/presspass/press/2004/nov04/11-08NovellPR.asp
http://www.microsoft.com/presspass/press/2004/nov04/11-08DiscussSettlementPR.asp
ニュースリリース(米Novell、英文)
http://www.novell.com/news/press/archive/2004/11/pr04076.html
( Infostand )
2004/11/09 10:08
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