米Sun Microsystemsは11月15日(米国時間)、最新サーバーOS「Solaris 10」を正式発表した。出荷は2005年1月末の予定。OS自体は無償で、パッチやサポートを有償のサブスクリプション(年間契約)方式で提供する。米Red HatなどLinux勢力に押され気味だった同社は、最新OSと柔軟なサポートで巻き返しを図る。
カリフォルニア州で開催した四半期ごとの発表会「Network Computing '04Q4(NC04Q4)」で発表した。同社によると、5億ドル相当の研究開発費と3000年相当の開発工期をかけて開発したという。「UltraSPARC」プロセッサに加え、米AMDの「Opteron」や米Intelの「Xeon」などのx86プロセッサをサポートする。Sunは、Dell、富士通、IBM、HPなど270以上のハードウェアプラットフォームで動作するベンダー中立性を特徴としている。
Solaris 9よりWebサーバー性能で40%高速となり、全体で600以上の新機能を盛り込んだ。たとえば、開発者が即座にシステムの問題を診断できる「DTrace」、可用性向上のための自己修復機能「Predictive Self-Heling」などがある。これらの機能により、OSの性能、最適化、安全性などが強化されており、同社では、競合製品より低価格で、システム利用率を80%に向上させることができるとしている。
同社はSolaris 10のプレビューサイトで、OS戦略についても明らかにしている。それによると、Linuxに関しては同社サービス部門でNovell/SUSEやRed Hatをサポート、Solaris 10に搭載予定の「Linux Application Environment」(旧Project Janus)によって、相互運用性を実現するという。また今年4月に歴史的な和解を果たした米MicrosoftのWindowsに関しても、サポートを強化する。同社ではこれらの対策により、顧客にプラットフォームの選択肢を提供するとしている。
■ URL
米Sun Microsystems
http://www.sun.com/
プレスリリース(英文)
http://www.sun.com/smi/Press/sunflash/2004-11/sunflash.20041115.2.html
Solaris 10プレビューサイト
http://wwws.sun.com/software/solaris/10/
( Infostand )
2004/11/16 10:13
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