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2005年技術トレンド発表、「ムーアの法則の終焉」など―米Red Herring誌


 ベンチャー企業情報や新技術の専門誌『Red Herring』を発行する米Red Herringは12月2日(米国時間)、2005年の技術トレンド・トップ10と2004年の革新的企業100社を選出した。12月6日から3日間、米カリフォルニア州で開催する年次イベント「Red Herring Fall Conference」で、「Top Ten Trends 2005」および「Top 100 Innovators」として正式に発表する。

 技術トレンドでは、「ムーアの法則の終焉」「医療機器の進化」「携帯電話のマルチメディア化」「ミニ燃料電池」「VoIP」「デジタル家電」などを挙げた。

 たとえば、「半導体チップの集積度は約18カ月で2倍になる」というムーアの法則について、同誌の編集者たちは最近の処理能力の進化は以前ほどではないことから今後どれだけの能力向上が期待できるか疑問に感じているという。さらに上位の物理学の法則の壁にぶつかるのではないか、との見解も示している。

 また、「医療機器」では、心臓発作を予防する機器にとどまらず、うつ病予防や肩こりの解消などさまざまな機器が登場していることを受けた。「デジタル家電」は、2005年に米国の家庭に本格普及が始まると予想、家電メーカーとコンピュータメーカーの戦いが激化すると見ている。この市場を狙う企業として、ソニー、米Microsoft、米Intel、米Hewlett-Packardなどの名を挙げている。

 Top 100 Innovatorsでは、今年、上場が話題となった米Salesforce.comや米Google、オープンソースの米JBoss、スウェーデンのMySQLなどのベンチャー企業が多く入っている。大手では、米IBM、米Sun Microsystemsなどの企業が挙がっているが、米Dellは入っていない。また、ストレージが好調な日立製作所の米国子会社、米Hitachi Data Systemsもランクインしている。

 Red HerringはITバブル崩壊とともに経営難になり、一時休刊に追い込まれていたが、昨年秋、フランスの複合企業Dasarが買収して復活した。



URL
  米Red Herring
  http://www.redherring.com/


( Infostand )
2004/12/03 10:05

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