米Oracleは12月7日(米国時間)、「Oracle Database 10g Release 2」を発表した。出荷は2005年中旬の予定。なお、日本での発売は未定。
最新版では、新しいソート技術の搭載により、問合せや索引作成のようなソート処理を伴うすべての作業のパフォーマンスを大幅に改善、ソート作業の事前ロードにかかっていた負荷も削減された。また、「Oracle Real Applications Clusters」のロード・バランシング機能も改善しており、クラスタ間の利用パターンの変更に対して迅速に対応できるとしている。
また、同社のクラスタウェア「Cluster Ready Services」のためのオープンなAPIを搭載することで、アプリケーションに対してより高い可用性を提供。テープへのバックアップ作業の自動化などの強化も行われており、複雑なバックアップ環境の必要性を軽減している。障害復旧に関しては、災害発生時や不測の事態の際において、サーバーサイトが高速にオンライン復旧する機能を拡張することで対応している。
管理面では、より自動化が強化されたストレージ管理機能とストレージの仮想化技術の拡張により、エンタープライズグリッド環境におけるストレージリソースの共有をより簡単に実現。また、メモリから直接パフォーマンス統計を集計し、パフォーマンスの低いもしくはハングしてしまった環境の診断が可能になったり、「Automatic Database Diagnostic Monitor」によりシステム全体のパフォーマンスをより幅広く認識し、パフォーマンス障害の広範囲での保護、診断を支援したりするなど、管理機能の強化も行われている。
セキュリティ面では、アプリケーションで利用されている重要なビジネスデータや個人情報を、アプリケーションに変更を加えることなく透過的に暗号化する技術を搭載。企業の法規制への対応に役立つとしている。
そのほか、業界初のXMLデータアクセスにおけるW3Cの「XML Query」仕様のサポート、Windows環境での機能拡張、CLRで実行されるストアドプロシージャや「Visual Studio」との統合の拡張、「Oracle HTML DB」の開発機能の強化など、アプリケーション開発者を支援する新機能も搭載されている。
■ URL
米Oracle
http://www.oracle.com/
プレスリリース(英語)
http://www.oracle.com/corporate/press/2004_dec/open12.html
( 福浦 一広 )
2004/12/08 13:26
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