米IBMは12月10日(米国時間)、ストレージ仮想化製品の最新版「TotalStorage SAN Volume Controller」を発表、同日提供を開始した。米EMCのミッドレンジとハイエンドの全ストレージ製品をサポート。最大手EMCに対し、先行している仮想化技術で対抗する。リスト価格で6万ドルから。
TotalStorage SAN Volume Controllerはこれで第5番目のリリースとなる。最新版では、EMCの「CLARiiON CX 300」などの外付けストレージ製品のサポートを追加して、EMCのミッドレンジラインのCLARiiON、ハイエンドのSymmetrix DMXの全製品に対応した。IBMは「EMCが仮想化技術を実際に提供する前に、EMCの全製品をサポートした」としている。
EMCのほかには、米Hewlett-Packard、日立製作所の米子会社、Hitachi Data Systemsの製品もサポートするなど、マルチベンダーのサポートが最大の特徴となっている。IBMによると仮想化技術としては初めて、ストレージ業界団体SNIA(Storage Networking Industry Association)の策定した相互運用性標準「SMI-S(SNIA Storage Management Initiative Specification)」に対応した製品という。
このほか、バックアップ技術のFlashCopy、ミラーリング技術のMetro Mirroringなどを強化した。ヘテロジニアス(異機種混合)環境における高い可用性や事業継続性を実現するという。
ストレージ仮想化は、ハードウェア上にあるリソースをプールし、必要に応じて利用する。異なるベンダーのストレージ製品を統合利用できることから、複雑性を隠して、コスト削減、自動化などのメリットがあるとされる。
■ URL
米IBM
http://www.ibm.com/
( Infostand )
2004/12/13 10:09
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