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米HPのFiorina CEOが辞任、取締役会と対立か


 米Hewlett-Packard(HP)は2月9日(米国時間)、会長兼CEOのCarly Fiorina氏が辞任したと発表した。6年間にわたって同社を率いてきたが、最近はPC部門の不振などから批判もあり、経営方針をめぐって、取締役会と意見が分かれたもよう。事実上の更迭とみられている。

 Fiorina氏は声明文の中で「取締役会と私の間でHPの戦略戦略を進める方法に関して意見の相違があることを残念に思うが、取締役会の決定を尊重する」と述べている。

 Fiorina氏は同日付で退き、会長には現取締役のPatricia C. Dunn氏が就任した。CEO職は、現CFO(最高財務責任者)のRobert Wayman氏が暫定CEOとして現職と兼務する。正式なCEOは早急に探すという。

 HPはライバルの米IBMと同様にハードウェア、ソフトウェア、サービスと広範なポートフォリオを持ち、部門間で相乗効果を出すことが課題となっていた。法人部門ではこのところサービスに注力し、「アダプティブエンタープライズ」コンセプトの下に展開している。コンシューマ部門では、プリンタ事業が好調な一方、PC事業では米Dellなどを相手に苦戦していた。

 Fiorina氏は1999年に米Lucent TechnologyからHPのCEOに抜擢された。その後2002年には米Compaq Computerの買収を完了させるなど、低迷気味だったHPを引っ張ってきた。現在50歳で、米Fortune誌の最も影響力のある女性経営者に選ばれるなど女性CEOの代表としても注目されていた。



URL
  米Hewlett-Packard
  http://www.hp.com/
  プレスリリース(英文)
  http://www.hp.com/hpinfo/newsroom/press/2005/050209a.html


( Infostand )
2005/02/10 10:12

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