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米AMDと米XenSourceと、オープンソース仮想化パッケージをAMD64環境へ移植


 米AMDは2月15日(米国時間)、オープンソースの仮想化パッケージ「Xen」を、米XenSourceと共同でAMD64プラットフォームへ移植すると発表した。2005年上半期中に提供される予定。

 仮想マシン技術を用いた製品としては、ヴイエムウェアの「VMware」やマイクロソフトの「Virtual Server」が挙げられる。これらがハードウェア環境をエミュレートしているのに比べ、Xenでは、メインフレームでの仮想化技術と同様に、ハードウェアを仮想的に分割し、複数のゲストOSを動作させる。このためゲストOSの移植が必要になるが、より高速に動作するメリットもある。

 Xenは、ゲストOSとしてLinux 2.4/2.6、NetBSDをサポートしており、x86プラットフォーム上で動作する。仮想マシンモニタである「Xenハイパーバイザ」は、1台のPC上で分離を維持しながら、複数のOSを効率的に稼働、管理できるという。

 Xenの開発・サポートを目的とする米XenSourceの創設者であるイアン・プラット氏は「AMDのような企業が、Xenを使用してエンタープライズ向けソリューションを開発すれば、Xenの普及加速と、より効率的で充実した仮想化技術の開発につながります」と述べている。

 米AMD コーポレートバイスプレジデント兼コンピュテーション製品グループ マイクロプロセッサ・ビジネスユニット担当ジェネラルマネジャーのマーティー・セイヤー氏は、「AMD64は、ダイレクトコネクトアーキテクチャを採用しているメリットから、サーバー仮想化ソリューションの実装に最適なプラットフォームです」と述べている。

 またAMDでは、CPUレベルでの仮想化の拡充を可能とするために設計された「Pacifica」テクノロジを次世代のAMD64プロセッサに実装することも、あわせて発表している。



URL
  米AMD
  http://www.amd.com/
  米XenSource
  http://www.xensource.com/
  プレスリリース
  http://www.amd.com/jp-ja/Corporate/VirtualPressRoom/0,,51_104_543~94630,00.html
  Xen
  http://www.cl.cam.ac.uk/Research/SRG/netos/xen/


( 岩崎 宰守 )
2005/02/17 18:53

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