Enterprise Watch
最新ニュース

米Gartnerが米Microsoftのセキュリティ戦略を批判


 米Gartnerは2月17日(米国時間)、米Microsoftが先に明らかにしたセキュリティ分野参入計画に対し、同社の最重要事項はセキュリティ製品の必要性をなくすことであって、セキュリティ市場に参入することではないはずだ、と批判した。“First Take”として見解を示したもの。

 Microsoftは2月15日、アンチスパイウェアやアンチウイルス、Webブラウザの最新版「Internet Explorer 7.0」(IE 7.0)の提供について発表。2006年末までにアンチスパイウェアとアンチウイルス機能を提供し、IE 7.0は今年半ばにWindows XP SP2に対してのみベータ版を提供するとしている。

 これについてGartnerのアナリスト、Neil MacDonald氏は「Microsoftにとって最も重要な目標は、(ユーザーのシステムにおいて)アンチスパイウェア/アンチウイルスの必要をなくすことであって、単にセキュリティ市場に参入することではない」と批判。また、法人分野に対しては、「Microsoft製品で構築された環境を安全にし、インフラを活用できるものにすることを目標とすべきだ」としている。

 さらにIE 7.0については、「旧バージョンをサポートしないことで、アップグレードを促進しようとしている」と指摘。業界リーダーとしての責任を果たすつもりであれば、IEを土台から作り直すべきだとの見解を示した。

 Gartnerは、Microsoftはアンチウイルスやアンチスパイウェア機能を2005年後半に提供し、米Symantecなど既存のセキュリティベンダーと直接競合するだろうとしている。また、企業に対しては、自社が利用しているアンチウイルスベンダーに対し、エンタープライズ級のアンチスパイウェア機能を今年後半までに無償提供するよう交渉することなどを推奨している。



URL
  米Gartner
  http://www.gartner.com/
  プレスリリース(英文)
  http://www4.gartner.com/DisplayDocument?doc_cd=126360


( Infostand )
2005/02/21 10:13

Enterprise Watch ホームページ
Copyright (c) 2005 Impress Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.