米IBMは3月11日(米国時間)、世界最速のスーパーコンピュータ「Blue Gene」をオンデマンドで提供するプログラム「Deep Computing Capacity on Demand」を発表した。顧客やパートナーはVPNを通してBlue Geneの処理能力を利用できる。
ミネソタ州ロチェスターにデータセンター「Deep Computing Capacity on Demand Center」を新設。ユーザーは同センターにオンラインでアクセスして処理能力を利用する。2000基超のIBM PowerPCプロセッサを搭載したBlue Geneシステムを用意した。
IBMでは、VPNによる安全性の確保、使用量に応じて支払う従量課金によるコスト面でのメリットなどを挙げている。価格は明らかにしていないが、米Webメディアの報道によると、1 MFLOPSあたり50~90セントの予定という。
同社によると、スパコンを利用するプロジェクトは、国立研究所などに限られているが、新薬開発、シュミレーション、アニメーションなど商用のニーズが生まれているという。
IBMはすでに、「eServer Blue Gene Solution」として、単一のラックシステムにBlue Geneの技術を搭載したシステムを提供している。最大演算能力は5.7 TFLOPSで、平均的なスーパーコンピュータの10倍の処理能力という。
また、Blue Gene上で動くアプリケーション数を増やすため、Novellなどのソフトウェアベンダーと協業している。
Blue Geneは昨年、70.72 TFLOPSを記録し、世界のスパコンのランキング「TOP500」でトップとなった。
■ URL
米IBM
http://www.ibm.com/
Blue Gene Solution
http://www-1.ibm.com/servers/deepcomputing/bluegene.html
( Infostand )
2005/03/14 10:07
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