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「2004年下半期は重要情報狙うコードが増加」-米Symantec


 米Symantecは3月21日、半年ごとにまとめている「Internet Security Threat Report」(インターネットセキュリティ脅威レポート、ISTR)の最新版を発表した。昨年下半期のセキュリティ動向をまとめたもので、重要な情報を盗み出す危険なコードや、リモートで簡単に利用できる脆弱性が増加しているという。

 レポートによると、同社がまとめた悪意あるコード上位50のうち、信用情報などの重要な情報を流出させることを狙ったものが過半数の54%に達したという。2004年上半期は44%、2003年下半期は36%だった。2004年下半期の33%を占めたトロイの木馬の増加が一因となっているという。

 前レポートでの予想通り、フィッシング攻撃とWebアプリケーションへの攻撃の増加が確認された。同社のアンチスパムソフトウェア「Brightmail AntiSpam」がブロックしたフィッシング攻撃は2004年12月には週3300万で、前年6月の同900万から366%の増。また、2004年下半期にみつかった脆弱性の約48%がWebアプリケーションのもので、前半期からは39%増加していた。

 このほか、Windowsウイルス/ワームの増加も目立っている。2004年下半期に記録された新しいWindows 32ウイルス/ワームとその亜種は前期比64%増の7,360超。累計では17,500に近づいている。Windows OSのエンタープライズ、コンシューマへの浸透に伴って増えているという。

 さらに、危険で、侵入しやすく、遠隔から侵入できる脆弱性が増加しているという。2004年下半期にみつかった新しい脆弱性は1,403超で、週に54、日に8つの新しい脆弱性が登場している計算になる。うち「中程度」と「高」が97%を占め、70%が簡単に攻撃できるものとみられる。この結果、80%の脆弱性は遠隔侵入が可能なものになっているという。

 セキュリティレスポンス・マネージドセキュリティサービス担当副社長のArthur Wong氏は「企業や個人の情報のインテグリティを危険にさらそうとする攻撃はますます洗練されてきている」と述べている。



URL
  米Symantec
  http://www.symantec.com/
  ニュースリリース(英文)
  http://www.symantec.com/press/cgi/printfriendlypress.cgi?release=2005/n050321.html


( Infostand )
2005/03/22 10:11

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