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米連邦地裁、特許侵害で“Longhorn”搭載予定の技術に仮差し止め命令


 ネットワーク技術ベンチャーの米Alacritechは4月13日(米国時間)、自社の特許が侵害されているとして米Microsoftを訴えていた訴訟で、米連邦地裁がMicrosoftに対して、この技術の利用を禁止する仮差し止め命令を下したと発表した。

 問題とされたのは、Microsoftが開発を進めている“Chimney”(コードネーム)というTCP負荷軽減アーキテクチャ。Microsoftは2003年5月、Windows関連ハードの展示会「WinHEC 2003」で、次期Windowsの“Longhorn”と「Scalable Networking Pack for Windows Server 2003」にChimneyを搭載することを明らかにしていた。

 Alacritechによると、Chimneyが、同社の2件の特許取得済み技術「SLIC Technology」をベースとしていることから、Microsoftにライセンス供与を持ちかけたという。しかし、Microsoftがこれを拒否したため、2004年8月、特許侵害で米カリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所に提訴した。

 これを受けた連邦地裁は、仮差止め命令を下し、Microsoftに対して、現在および将来にわたって同社の製品でChimneyを利用することを禁止した。Microsoft側が控訴するかどうかは現時点では不明。

 Alacritechは1997年創業のベンチャー企業で、ネットワークインターフェースカードやiSCSIコントローラを提供している。SLIC Techonologyはネットワークの効率を高めるTCP負荷軽減アーキテクチャで、2002年に2件の特許(U.S. Patent No. 6,427,171、No. 6,987,868)を取得した。



URL
  米Alacritech
  http://www.alacritech.com/
  ニュースリリース(英文)
  http://www.alacritech.com/html/041305Alacritech_Granted_PI.shtml


( Infostand )
2005/04/14 09:01

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