ベンチャー企業の米Azul Systemsは4月18日(米国時間)、Javaや.NETなど仮想マシン技術を利用するアプリケーション向けのアプライアンス「Azul Compute Appliance」を発表した。アプリケーションサーバーと併用することで、仮想マシン技術のメリットを最大限に引き出すことを狙う。仮想マシンのアプライアンスは初という。
Azul Compute Applianceは、24基のプロセッサコアを持つ64ビットの自社製マルチコアプロセッサ「Azul Vega」を搭載したアプライアンスで、アプリケーションサーバーと併用してサーバーのリソースをプールできる。
アプリケーション側から見ると、単一のリソースにアクセスしているように見えるため、リソースの効率化ができ、アプリケーションレベルでのキャパシティプランニングが不要となるほか、管理も簡素化できるという。付属の仮想化ソフトウェア「Compute Pool Manager」で、リアルタイムにリソース・プールを運行・管理できる。
製品はラックマウント型で、4プロセッサ(96コア)/メモリ32GBの「Azul Compute Appliance 960」、8プロセッサ(192コア)/メモリ96GBの「1920」、16プロセッサ(384コア)/メモリ256GBの「3840」の3機種をそろえた。価格は、960が89,000ドルから。出荷は6月までに開始する予定。
高密度利用にも対応できるよう消費電力や冷却装置に配慮した。たとえば、Azul Compute Appliance 960の場合、5Uのラックマウントエンクロージャーに収納でき、消費電力は約850Wという。
すでに昨年秋からフィールド実験を開始しており、米IBM、米BEA Systems、米JBossなどが提供する各種J2EE(Java 2 Platform, Enterprise Edition)サーバーと親和性が高いという。
同社は元Cobalt NetworksのCEOが創業したベンチャー企業。Cobaltは早くからLinuxアプライアンスを提供したベンダーで、2000年に米Sun Microsystemに買収された。
■ URL
米Azul Systems
http://www.azulsystems.com/
ニュースリリース(英文)
http://www.azulsystems.com/news/press_sub16.php
( Infostand )
2005/04/19 08:49
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