米IBMは5月17日(米国時間)、米Red Hatと共同で、Solarisユーザーを対象としたLinux移行プログラム「Solaris to Linux Migration Factory」を発表した。移行前の評価が無償なのが特徴。Opteron搭載サーバーが好調な米Sun Microsystemsに対抗する狙いだ。
SunのSolarisからIBM製ハードウェアをベースとしたLinuxへの移行を促進するサービスで、IBMのSystems&Technology Groupが評価から実際の移行までを行う。販売前の段階で、こうした無償サービスを提供する初のものという。対象プラットフォームは、「eServer xSeries」「BladeCenter」「iSeries」「pSeries」「OpenPower」「zSeries」。
IBMのワールドワイドLinux担当副社長のScott Handy氏は「顧客はUNIXからLinuxへの移行は簡単だということを理解していない」と述べ、このことが移行の最大のハードルになっていると説明している。同社ではすでに、12,000の顧客のLinux移行を手がけており、うち約4分の1がSolarisからの移行だったという。
あらゆる業種が対象だが、とくに金融分野が大きなターゲットのようだ。IBMによると、昨年以降48種のSolarisベースの金融アプリケーションがIBMプラットフォーム向けに移植されており、このうちの33種は現在利用が可能という。
Sunは2003年に米Advanced Micro Devices(AMD)と提携、「Opteron」を搭載した「Sun Fire」が好調で、IBMの移行サービスはこれに対抗する。またIBMは並行して、「Solaris-to-Linux」と題した各種セミナーも提供する。また世界35都市で「Solaris-to-Linux-on-OpenPower Roadshow」という2日間のイベントを開催する。
■ URL
米IBM
http://www.ibm.com/
( Infostand )
2005/05/18 09:14
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