独SAPは6月22日(米国時間)、製造業向けソフトウェアベンダーの米Lighthammer Software Developmentを買収すると発表した。需要と供給の変化に迅速に対応する「adaptive business networks(ABN)」戦略を強化する。7月に完了の予定で、買収金額などの詳細は公表していない。
米Lighthammerは、Webベースの製造業向けソフトウェアを提供している非公開企業。工場など製造施設の状態を監視できるソフトウェアで、主な製品として「Collaborative Manufacturing Suite(CMS)」を持っている。CMSは業務システムと製造の相互運用性のための国際標準「ISA-95」に準拠しており、レポーティング、KPI(重要業績評価指標)、意思決定ツールなど、SAPが提供する製造業向けインテリジェンスとの統合を容易に実現するという。
買収後、SAPはCMSを同社プラットフォーム「SAP NetWeaver」上で動くアプリケーション「SAP xApps」として提供する。これにより、ERPなどの業務ソフトウェアと製造現場の連携が強化でき、リアルタイムで需要と供給の状態を把握できるという。米国ペンシルバニア州にあるLighthammerの施設は維持し、Lighthammerのスタッフは同施設やSAPの米国子会社、SAPの研究施設に勤務することになる。
2社はこれまでも提携関係にあり、Lighthammerの約7割の顧客がSAPの顧客でもある。SAPは現在、1万2000社以上の製造業者の顧客を抱えているという。
■ URL
独SAP
http://www.sap.com/
米Lighthammer Software Development
http://www.lighthammer.com/
ニュースリリース(英文)
http://www.sap.com/company/press/press.epx?PressID=4758
( Infostand )
2005/06/24 08:46
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