米IBMは6月30日(米国時間)、より上位レベルでデータアクセスを取り扱うためのポリシーや標準手法を定義する組織「Data Governance Council」を大手銀行や大学などと共同で設立したと発表した。セキュリティ、プライバシー、規制順守、運用リスクなど、従来の枠組みの上位となる新しいカテゴリとして「データガバナンス」(Data Governance)の確立を目指す。
データガバナンスは「データアクセスに関わる運用リスクを測定し、セキュリティを最小限にとどめることで、重要なデータへの適切なアクセスを統治するプロセス」と定義される。
IBMによると、銀行などの企業側では、データ評価やリスク管理の標準的な手法がないために、重要度の高・低にかかわらず、すべてのデータを同じ方法で管理しているのが現状という。また、リスクの軽減対策も手付かずになっていると指摘している。
Data Governance Councilでは、データガバナンスに関連するポリシーの管理を定義し、共通のソリューション設計や標準の確立を目指す。具体的な課題として、メタデータ分類やIT統合における共通メソッドが欠如していること、組織とITの間で役割と振る舞いがかい離していることなどを挙げている。
会長には、IBMのデータガバナンスソリューション担当プログラムディレクターのSteven Adler氏が就任する。設立メンバーには、米Merrill Lynch、米American Expressなどの金融機関、国連開発計画などの国際組織や技術ベンダーなど計32の企業や団体が名を連ねている。
■ URL
米IBM
http://www.ibm.com/
( Infostand )
2005/07/04 08:51
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