米Oracleは7月11日(米国時間)、主力データベース製品の最新版「Oracle Database 10g Release 2」の提供開始を発表した。グリッド機能を強化し、複雑性とコストを削減できるという。また、パフォーマンス・可用性、セキュリティ、管理、アプリケーション開発などを強化している。
Release 2では、クラスタ機能「Oracle Real Application Clusters(RAC)」を強化し、最大100台のサーバーでクラスタを構築できるよう拡張性を向上させた。クラスタの内部接続などをモニタリングできる「Oracle Enterprise Manager Database Control」も簡素化し、使いやすくした。また、Oracle ClusterwareのAPIを搭載してアプリケーションの可用性を向上させた。
パフォーマンス・可用性では、クエリやインデックス生成などのソート技術を強化し、プリロードにかかる負荷も削減した。管理面では、「Automatic Database Diagnostic Monitor」を利用してシステム全体の性能を把握できるほか、メモリからパフォーマンスに関するデータを直接収集することで、性能が劣化している箇所の診断が可能になるという。
また、セキュリティ機能では、新たにディスク上のデータの暗号化技術「Transparent Data Encryption」を搭載。アプリケーション開発では、XMLによるデータアクセス仕様「XML Query」のサポートや、米Microsoftの開発環境「Visual Studio」との統合強化などが行われた。
「Enterprise Edition」「Standard Edition」「Standard Edition One」の3バージョンで展開し、Red Hat Enterprise Linux 3.0向けは同日ダウンロード提供を開始した。他のOS(Windows、Red Hat以外のLinux、UNIX)向けは、今後30~90日以内に提供を開始する。Oracleによると、Oracle Database 10gは、2004年2月の発表以来、4万件の顧客、1万5000のパートナー企業に利用されているという。
■ URL
米Oracle
http://www.oracle.com/
ニュースリリース(英文)
http://www.oracle.com/corporate/press/2005_jul/database10grelease2.htm
( Infostand )
2005/07/13 08:54
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