米IDCは8月1日(米国時間)、IT業界の受給動向を指数化した「IDC Futurescan」の8月度調査結果を発表した。需要側は10カ月連続で下降線をたどり、買い手側の楽観的なムードが弱まっていることを裏付けた。供給側は微増。Futurescanによる今後1年間のIT支出増加率は8%を上回るという。
IDC Futurescanは、同社が月次で出しているIT業界動向指標。需要を「買い手意欲」(Buyer Intent)、供給を「市場指標」(Market Indicators number)として指数化し、成長率ゼロの場合は1000となり、追加10ポイントがおおむね1%の成長率に相当する。
それによると、8月度は市場指標が1081、買い手意欲が1073だった。市場指標は前月より5ポイント増え、買い手意欲は前月より25ポイント減と大きく減少。買い手意欲は3月より下降線をたどっていたが減少幅が広り、2カ月連続で市場指標を下回った。
一方、市場指標は2カ月連続で上昇した。8月は、年末に向けてIT企業各社が売り上げ増を見込んでいることと、石油価格や産業活動の減速によりマクロ経済指標が下向いたことが影響した。
8月度の調査結果では、IT担当幹部と事業担当幹部のIT投資への見解が「控えめな成長」で10カ月ぶりに一致したこと特徴として挙げている。とはいえ、今年後半には成長見通しは好転すると予想されるという。また、同社の別の調査では、IT管理者の購入時の注意項目で、「コスト」がトップから外れたという。
秋以降は、多くの企業が来年度の予算を立て始める時期でもあり、IDCでは、市場に好材料があった場合は買い手意欲が上昇すると述べている。
■ URL
米IDC
http://www.idc.com/
プレスリリース(英語)
http://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prUS00205805
( Infostand )
2005/08/02 08:55
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