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米Microsoft、和解金700万ドルなどで“スパム王”と和解


 米Microsoftは8月9日(米国時間)、“スパム王”として知られたScott Richter氏に対する訴えを取り下げると発表した。Richter氏がMicrosoftに和解金700万ドルを支払うほか、CAN-SPAM法(Controlling the Assault of Non-Solicited Pornography and Marketing Act of 2003)などスパムメール対策関連法を順守することを条件とする。

 Microsoftとニューヨーク州のEliot Spitzer検事総長は2003年12月、違法なスパムを大量に送信したとして、Richter氏と同氏が代表を務めるOptInRealBig.comを相手取った複数の訴訟を起こした。訴えによると、Richter氏は、薬草や不動産などを売りつけようとするスパム広告キャンペーンを展開し、MicrosoftのHotmailユーザーあてに、偽りの内容を含む大量のスパムメールを送りつけたという。Microsoftは当初、1880万ドルの損害賠償金の支払いを求めていた。

 和解にあわせてRichter氏はMicrosoftと共同で声明文を発表、「電子メールは要求した人にのみ送り、連邦や州のアンチスパム法を完全に順守する」と述べている。同氏は今年7月、スパム対策団体Spamhaus Projectのスパム業者リストRegister Of Known Spam Operations(ROKSO)から除外されている。

 Microsoftは和解金のうち500万ドルを、同社が政府や警察と展開しているセキュリティへの取り組みに充てるとしている。

 ニューヨーク州検事総長とRichter氏とは、すでにRichter氏が5万ドルの和解金を支払うことで和解している。Richter氏は今年3月に破産申請したが、Microsoftと同氏の和解はこの申請の取り下げが認められることが前提。



URL
  米Microsoft
  http://www.microsoft.com/
  プレスリリース(英文)
  http://www.microsoft.com/presspass/press/2005/aug05/08-09MSRichterSettlementPR.mspx


( Infostand )
2005/08/10 08:54

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