米Oracleは9月12日(米国時間)、CRM大手の米Siebel Systemsを買収することで合意したと発表した。約17%のプレミアムをつけて1株あたり10.66ドルで買い取り、買収総額は約58億5000万ドルとなる。Oracleはこれにより、世界最大のCRMベンダーになるという。株主の承認を経て、2006年初めに完了の見込み。
SiebelはCRMアプリケーションの専業ベンダーで、特に本拠地のある北米地区では最多シェアを誇る。Oracleは同社の獲得によりCRM分野を強化、「1ステップで、Oracleは世界ナンバーワンのCRM企業となる」(CEOのLarry Ellison氏)という。
データベース最大手のOracleは、ERP、CRMなど、データベースを利用する業務アプリケーション分野を買収によって強化している。今年初めには、約103億ドルを費やしてライバルの米PeopleSoftを買収し、3月にはライバルの独SAPと争った末、米Retekを獲得している。業務アプリケーション分野には他に、最大手のSAP、米Microsoftなどが展開している。
Siebel製品の導入企業は約4000社、ユーザー数は340万人を数えるという。CRMは成長市場だが、近年、ホスティング型を提供する米Salesforce.comなどが台頭しており、Siebelも今年に入ってオンデマンド戦略を発表していた。
■ URL
米Oracle
http://www.oracle.com/
米Siebel Systems
http://www.siebel.com/
ニュースリリース(英語)
http://www.oracle.com/corporate/press/2005_sep/monrls.html
( Infostand )
2005/09/13 08:54
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