米IBMは10月3日(米国時間)、グリッドコンピューティング技術の米Univaと提携したと発表した。オープンソースのグリッド構築ツール「Globus Toolkit」をベースとしたUnivaのソフトウェアをIBM製ハードウェアで利用できるようにする。契約期間は複数年にわたる。
Globus Toolkitは、米アルゴンヌ国立研究所で開発されたグリッドインフラ構築ツールで、グリッドコンピューティングのデファクトスタンダードとなっている。Global Grid Forum(GGF)、Organization for the Advancement of Structured Information Standards(OASIS)、World Wide Web Consortium(W3C)などが策定した標準に準拠している。
Univaは商用版Globus Toolkitのコンサルティングやサポートなどを提供している。IBMはUnivaのライセンスを取得し、同社のメインフレームとLinuxが動くサーバーで利用できるようにする。対象となるサーバー製品は、IBM eServerの「iSeries」「pSeries」「xSeries」「zSeries」「BladeCenter」。またIBMは、Univaに製品開発リソースや技術資産を提供し、開発、サポート作業を支援する。
Univaは、グリッドコンピューティング構想の誕生にかかわったSteve Tuecke氏(同社CEO)、Carl Kesselman氏(同社最高サイエンティスト)らが昨年末に立ち上げた企業。IBMと、米Hewlett-Packard(HP)、米Intel、米Sun Microsystemsの4社が今年1月に設立したGlobus Consortiumにもコントリビューター企業として参加している。
Univaによると、Globusをベースとして構築されたグリッドシステムは1000件に及ぶという。
■ URL
米IBM
http://www.ibm.com/
米Univa
http://www.univa.com/
ニュースリリース(英文)
http://www-1.ibm.com/grid/grid_press/pr_103.shtml
( Infostand )
2005/10/04 09:39
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