米Oracleは10月7日(米国時間)、フィンランドのオープンソース企業Innobaseを買収したと発表した。Innobaseはオープンソースのデータベース「MySQL」のアドオン機能を提供している。買収金額は公表していない。
Innobaseはストレージエンジン「InnoDB Storage Engine」を開発し、GNU GPL(General Public License)ライセンスの下で配布しているオープンソース企業。InnoDBは、スウェーデンのMySQLが提供するオープンソースベースのデータベースMySQLのアドオン機能として採用されている。MySQLユーザーはInnoDBのほか、MyISAMなどのエンジンを選択できる。
Oracleは買収をオープンソースへのコミットであると強調、InnoDBの開発を今後も継続するとしている。InnoDBは来年、MySQLとの契約更新時期を迎えるが、Oracleは延長に向けて交渉すると述べている。
一方、MySQLは8日、声明を出し、「オープンソースが業界で広く受け入れられることを喜ばしく思う。Oracleの今回の買収によって、データベース開発者は同じ環境でMySQLとOracleを使うことができ、柔軟性が広がる」(Marten Mickos CEO)と歓迎の意を表明している。
また、Oracleは10日、リアルタイム・データ管理ソフト「Oracle TimesTen In-Memory Database Release 6.0」をアップデートした。6月に買収を発表した米TimesTenの製品の新バージョンで、Oracle製品のキャッシュ・パフォーマンスの向上などを図る。SQLやJavaをサポートし、通信、金融市場など、大容量、高速を求められる分野に向くという。価格は1CPUあたり12,000~24,000ドル。
■ URL
米Oracle
http://www.oracle.com/
Oracleのニュースリリース(英文)
http://www.oracle.com/corporate/press/2005_oct/inno.html
MySQLのニュースリリース(英文)
http://www.mysql.com/news-and-events/news/article_968.html
( Infostand )
2005/10/11 08:59
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