米Sun Microsystemsは11月14日(米国時間)、最新のマイクロプロセッサ「UltraSPARC T1」を発表した。70Wという省電力が特徴で、消費電力は米IBM、米Intelの主力プロセッサの半分以下、家庭の電球並みという。
UltraSPARC T1は「Niagara」という開発コードネームで呼ばれてきたCPUで、90ナノメートルプロセスで製造し、単一チップ上に8個のコアを持つ。それぞれのコアは4つのスレッドを同時実行可能で、計32のスレッドを同時に実行できる。4つのメモリコントローラをオンチップで搭載した。動作周波数は1.2GHzだがパフォーマンスは9.6GHzに匹敵するという。
最大の特徴は、特許取得済みの「CoolThreads」技術。5年越しで開発した省電力技術で、電力、冷却、性能の3つをバランスよく実現するという。同社によると、Intelの「Xeon」やIBMの「Power」などの消費電力が150~200Wであるのに対し、同技術を利用したUltraSPARC T1は半分以下、家庭の電球並みの70Wを実現したという。
Sunでは「業界をリードする性能を最小の電力で実現する」と述べ、これに、同社OS「Solaris 10」を組み合わせることで、世界のWebサーバーの台数を半分に削減できるとしている。なお、世界のデータセンターの8割が熱と電力の問題を抱えているという。
Sunは、年内にも同チップを搭載した自社サーバー「Sun Fire」を発表する見込みだ。また、同チップの省電力性を“世界初のエコ(環境)プロセッサ”としてアピールしており、「Eco-Responsibility」と名付けた関連イニシアティブも開始している。
■ URL
米Sun Microsystems
http://www.sun.com/
ニュースリリース(英文)
http://www.sun.com/smi/Press/sunflash/2005-11/sunflash.20051114.2.html
http://www.sun.com/smi/Press/sunflash/2005-11/sunflash.20051114.1.html
( Infostand )
2005/11/15 08:46
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