Linuxの信頼性をめぐって米Novellと米Microsoftの間で舌戦が繰り広げられている。Novellは11月17日(米国時間)、Microsoftが前日発表したWindowsとLinuxの比較調査で、Windowsが優れていると結論づけたのに対し、「Microsoftは誤っている」とブログで反論。Linuxカーネルをベースとした自社OSの方が安全性が高く、Microsoftが指摘する相互運用性の問題も解消できると主張している。
Microsoftの調査は、WindowsとNovellのSUSE Enterprise Linuxの両サーバーOSを比較したもの。Microsoftのパートナー、米Security Innovationが行った。「Windows 2000 Server」と「Novell SUSE Enterprise Linux(SLES) 8」、アップグレード版の「Windows Server 2003」と「Novell SUSE Enterprise Linux(SLES) 9」をベースに、Eコマースアプリーケーションを動作させるなどして比較した。
たとえば、SLESのパッチ処理作業に要する時間はWindowsの4.79倍という結果が出ており、Windowsの方が一貫性、予見性、管理の面で優れているとまとめている。Microsoftはこの調査を、「Get the facts」というマーケティングキャンペーンでも引用している。
Novellはこれに対し、セキュリティと相互運用性の2点で反論している。セキュリティに関しては、両OSは構造が違うことから、発行されるパッチの数の比較がそのまま安全性の比較にはならないと説明している。NovellのSLES 9は、セキュリティ認定のEAL 4を取得している。
また相互運用性については、Novellには700社のパートナー企業と、1800以上の製品・ソリューションがあり、認定制度などによってアプリケーションの相互運用性の問題は早晩解消できるとしている。
さらに同社は、一貫性というWindowsの長所についても、機能統合という同OSの設計がセキュリティの脆弱性を生んでおり、再設計してモジュラー化しない限り、Windowsユーザーに金銭的な負担を強いると主張している。
■ URL
米Novell
http://www.novell.com/
米Novellのブログ
http://www.novell.com/prblogs/index.php?title=more_microsoft_misdirection&more=1&c=1&tb=1&pb=1
Microsoftのプレスリリース(英文)
http://www.microsoft.com/presspass/press/2005/nov05/11-16SIReliabilityPR.mspx
( Infostand )
2005/11/22 08:52
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