オープンソースの仮想化パッケージ「Xen」の開発・サポートを行う米XenSourceは12月5日(米国時間)、最新版「Xen 3.0」のコミュニティリリースを発表した。昨年10月以来のメジャーバージョンアップで、SMP仮想マシンのサポート強化など、エンタープライズ機能を強化した。同社は管理ソフト「XenOptimizer」のリリースを予定している。
最新版では、SMPサポート、サーバーメモリサポート、Windowsを含むゲストOS仮想化など、エンタープライズ機能を強化した。SMPでは最大32WayのSMPをサポートし、CPUのホットプラグに対応する。サーバーメモリでは、物理アドレス拡張(PAE)で2つの新モードをサポート、4GB以上のメモリを持つ32ビットサーバー、最大1TBのメモリを持つ64ビットサーバーに対応する。
このほか、ハードウェアベースのセキュリティ機能を提供するTPM(Trusted Platform Modules)をサポートする。同社によると、これらの機能強化の結果、最新版ではネイティブで動かした場合に近い性能を実現できるという。
Xenは米Intelのオンチップ仮想化技術「Intel Virtualization Technology」(VT)をサポートしており、同技術対応のIntelプロセッサを利用可能。また同社は、2006年の早い時期に、米AMDの仮想化技術「Pacifica」もサポートする予定だ。
仮想化技術には米EMC傘下のVMwareのものがあるが、Xenはカーネルレベルで仮想化技術を実現するため、コストと性能の両面で優れているとされる。米Novellと米Red Hatが自社製品にXenを組み込んで提供しているほか、米Sun Microsystemsも対応を表明している。
■ URL
米XenSource
http://www.xensource.com/
プレスリリース(英文)
http://www.xensource.com/news/pr120505b.html
( Infostand )
2005/12/06 08:49
|