ベンチャーの英Staellium UKは、ショートメッセージ(SMS)が受信後、自動的に消滅するサービス「Stealth Text」を開始した。送信したメッセージは受信者が開封した後、40秒後に自身を自動消去する。企業幹部の機密情報連絡などに利用できるという。
Stealth Textは、携帯電話のWAP(Wireless Application Protocol)とSMSのサービスで、利用にはWAP対応電話と事前登録が必要。登録時に設定したユーザーID(ニックネーム)とパスワードを入力してサービスにログオンし、メッセージ本文と送信先(電話番号)を入力する。送信した相手は、メッセージが届いたという通知文を通常のSMSと同じように受け取り、通知文にあるリンクをクリックすることで、送信者が作成したメッセージを読むことができる。
メッセージ受信の通知文には、ニックネームしか記されず、送信者の名前や電話番号は分からない。このため、同社では、送信する可能性のある人に自分のニックネームを事前に知らせておくようアドバイスしている。通知文はSMS受信ボックスに残るが、リンクをクリックしても開封できないという。
欧州では通信事業者各社に対し、最低6カ月から1年の通信記録の保持を義務付けるというEU(欧州連合)の動きがある。Staellium UKは、自分が送信したメッセージを管理できる仕組みを消費者に提供するとしている。機密情報をやりとりする企業の幹部や、情報のやりとりが記録されるのを望まないセレブなどに利用価値があると見ているようだ。
現在、サービスは英国の携帯電話オペレーターに登録しているSIMカード所有者のみ。当初SMSサービスのみだが、電子メールや音声メッセージでも利用できるよう、サービスを拡大するもようだ。
■ URL
英Staellium UK
http://www.stealthtext.net/
( Infostand )
2005/12/13 08:59
|