業務コンサルティングの米Technology Partners International(TPI)が4月12日(米国時間)に発表したアウトソーシング市場の動向調査によると、2006年第1四半期(1-3月期)の世界のアウトソーシング契約数は引き続き増加した。また、アウトソーシングによるコスト削減は平均15%で、期待されているほど高くないと指摘した。
調査は、同社が「TPI Index」として、四半期ごとに世界のアウトソーシング契約数と金額をまとめ、発表しているもの。
それによると今年第1四半期、契約額5000万ドル以上のアウトソーシング契約は、前年同期比173%増で成長し、総契約金額は227億ドルとなった。契約件数は83件で、四半期契約数では1999年以来最高記録で、1月は単月で過去最高だったという。
契約内容は、既存の契約の更新/再交渉/拡大が増加し、19件75億ドル分がこれに該当するという。また、人事や営業管理などの業務処理を委託するビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)も引き続き増えて前年同期比63%増の49件、総契約額では73億ドルとなった。
調査では、アウトソーシングのメリットの1つとされるコスト削減についても分析している。法務関連費用や解雇手当を含む人件費を計算に入れると、アウトソーシングによる実際のコスト削減はBPOの場合で最大39%。むしろコスト増となった例もあるという。同社はアウトソーシングによる平均コスト削減率を「15%を上回る程度」としており、慎重な見積もりや計画が必要なことを示唆した。
■ URL
米Technology Partners International
http://www.tpi.net/
TPI Indexのレビュー(英文)
http://www.tpi.net/pdf/1Q06%20TPI%20Index%20Presentation.pdf
( Infostand )
2006/04/14 08:54
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