米Microsoftは6月12日(米国時間)、同社のツールで検知・駆除した「悪意あるソフトウェア」(マルウェア)の状況をまとめた。マルウェアはWindows PCの311台に1台の割合で感染していたという。また、新しい脅威として、ルートキットに対しても警告している。
2005年1月13日に無料提供を開始したマルウェア対策ツール「Windows Malicious Software Removal Tool(MSRT)」が収集した今年3月まで15カ月間のデータを集計した。インストール数は少なくとも2億7000万台にのぼるという。
それによると、マルウェアの発見数は1600万件、台数にして570万台。少なくとも311台に1台のコンピュータが何らかのマルウェアに感染していたという。570万台のうち、62%がバックドア型トロイの木馬に感染しており、トロイの木馬が最大の脅威であることを裏付ける結果となった。
次に多かったのは、電子メール、IM、PtoPアプリケーションなどを経由して感染するソーシャルエンジニア手法を利用したもので、MSRTが駆除したうちの35%がこれに該当したという。
Sony BMGの音楽CDに含まれていたことで話題となったルートキットは14%に過ぎず、「普及した攻撃手法ではない」としながらも、今後大きな脅威となる可能性を示唆している。Microsoftによると、ルートキットが発見されたPCの20%に、なんらかのトロイの木馬が仕掛けられていたという。
Microsoftによると、マルウェアは移動性が高い性質を持つという。2006年3月版がマルウェアを駆除したPCの約20%は、前バージョンが駆除した後に再度感染していたという。
■ URL
米Microsoft
http://www.microsoft.com/
米Microsoftのレポートダウンロード(英文)
http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?FamilyId=47DDCFA9-645D-4495-9EDA-92CDE33E99A9&displaylang=en
( Infostand )
2006/06/13 08:59
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