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Gates氏、今後2年間かけて一線から引退、Ozzie氏がCSAに


 米Microsoft会長のBill Gates氏は6月15日(米国時間)、2年後の2008年7月に経営の一線から退き、慈善事業に専念すると発表した。会長職にはとどまるが、非常勤となる。これまで同社で努めていたCSA(Chief Software Architect)職は、CTOのRay Ozzie氏が引き継いだ。

 Gates氏は、2年後から、Bill&Melinda Gates Foundation(ビル&メリンダ・ゲイツ財団)とMicrosoftとゲイツ財団にそれぞれ割いている時間を見直し、財団の仕事にフルタイムであたるとしている。Microsoftでは会長と「senior technical adviser」(顧問)として非常勤の仕事をするにとどめるという。

 夫人の名前を冠した同財団は2000年の設立で、エイズ、マラリア対策などの社会貢献活動をしている。Gates氏は会見で「Microsoftでの成功で、大きな富を得た。この富には社会に還元するという大きな責任が伴うと考えている」(Gates氏)と同財団の意義を説明した。

 Gates氏は2000年にCEO職をSteve Ballmer氏に譲り、開発の指揮に専念してきた。今後2年間かけて、これも後継者に任せてゆく。今回の退任については、2~3年前からBallmer氏と協議してきたという。

 今後のMicrosoftは、経営全体には従来通りBallmer氏があたり、Ozzie氏がGates氏のあとを受けて、同社の全アーキテクチャを監督。もう一人のCTOであるCraig Mundie氏が、CRSO(Chief Research and Strategy Officer)として研究開発を担当する。

 集団指導体制の形ではあるが、Gatesが創業以来、一貫して担ってきたCSAの役割をOzzie氏に委譲することで、同氏の役割が非常に大きいとみられる。



URL
  プレスリリース(英文)
  http://www.microsoft.com/presspass/press/2006/jun06/06-15CorpNewsPR.mspx
  会見(ストリーミング)
  http://metahost.savvislive.com/microsoft/20060615/webcast_20060615_300.asx


( Infostand )
2006/06/19 09:07

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