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米IBM、次世代オープンソース戦略を発表


 米IBMは8月15日(米国時間)、Linuxにとどまらずオープンソースソフトウェア全体を推進するための8つのイニシアティブを発表した。また、Linuxカーネル開発へのさらなる参加も明らかにし、引き続き会社全体としてオープンソースにコミットしていく方針を確認した。米サンフランシスコで開催された「LinuxWorld Conference&Expo San Francisco 2006」で発表した。

 8つのイニシアティブの目的は、「Linuxを超えて」オープンソース全体の採用を促進することで、既存製品ラインを拡大し、新たな顧客にリーチすること。8つのイニシアティブは次の通り。

 1)クライアントサイドのミドルウェア 2)開発ツール 3)Webアプリケーションサーバー 4)データサーバー 5)システム管理 6)オープンハードウェアアーキテクチャ 7)グリッドコンピューティング 8)サービス

 クライアントサイド・ミドルウェアと開発ツールは、Eclipseが中心で、たとえばクロスプラットフォームアプリケーションをホスティングするEclipse Rich Client Platformプロジェクトの支援など。

 Webアプリケーションサーバーは、ApacheのGeronimoプロジェクトなどが該当し、データサーバーはApacheのDerbyプロジェクト(元IBMのプロジェクト)、「IBM DB2 Express-C」を支援する。システム管理ではストレージプロジェクトのAperiなどが含まれ、オープンハードウェアアーキテクチャはPower.org、Blade.orgなどのコミュニティ活動を支援する。

 また、グリッドコンピューティングはOpen Grid Services Architectureやthe Globus Allianceなどでの活動を強化し、サービスはIBM Research/Business Consulting and Technology Servicesとして、顧客のオープンソースベースの開発を支援する。

 Linuxカーネルの開発では、自社技術のCell Broadband Engine(Cell BE)のカーネルへの統合、セキュリティ、仮想化などにフォーカスする。

 IBMによると同社のLinux関連顧客は1万5000社を超えるという。



URL
  米IBM
  http://www.ibm.com/
  プレスリリース(英文)
  http://www-03.ibm.com/press/us/en/pressrelease/20131.wss


( Infostand )
2006/08/18 09:38

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