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米Sun、「OpenSPARC」プログラムを強化、成果も登場


 米Sun Microsystemsは10月2日(米国時間)、マルチコア64ビットCPU「UltraSPARC T1」(開発コード名:Niagara)の仕様を公開したオープンソースプログラム「OpenSPARC」を強化するため、Advisory Board(顧問委員会)を設立すると発表した。また、同プログラムを利用した最初の派生チップが登場することも明らかにした。

 OpenSPARCは、「UltraSPARC T1」の仕様をオープンソース化して、ソフト、ハードのメーカーが対応製品を自由に開発できるプログラム。3月にスタートして、これまでにハードで3500、ソフトで2600を超えるダウンロードがあったという。T1は同社の「Sun FireT1000」「Sun FireT2000」サーバーに搭載されている。

 Sunは新たに、独立した委員会「OpenSPARC Community Advisory Board(CAB)」を設置。プログラムの方向性やIP(知的財産権)ポリシーなどを策定していく。5人(Sun社内2人、社外3人)の委員で構成され、社外からはアナリスト、大学助教授、米LSI LogicのCTOが参加する。

 またSunは、Gentoo LinuxプロジェクトがOpenSPARCプログラムを利用してSun Fire T1000/T2000に対応したと発表した。Gentoo Linuxは専用のインストールCD-ROMを提供するという。すでにOpenSPARCプログラムを利用して、Linux OSの「Ubuntu」の移植が完了している。

 ハードウェアでは、欧州の半導体設計会社Simply RISCがOpenSPARCベースの派生チップ設計を公開した。64ビットのシングルコアで、PDA、セットトップボックス、デジタルカメラなどの組み込みアプリケーションをターゲットとしているという。Simply RISCは、スイスのSTMicroelectronicsの元スタッフが設立した企業で、英国とイタリアに拠点を置いている。



URL
  米Sun Microsystems
  http://www.sun.com/
  Simply RISC
  http://www.srisc.com/
  プレスリリース(英文)
  http://www.sun.com/smi/Press/sunflash/2006-10/sunflash.20061002.1.xml


( Infostand )
2006/10/03 09:00

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