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NovellがMicrosoftとの提携の詳細を公表-Microsoftは3億4800万ドル支払い


 米Novellは11月7日(米国時間)、2日に発表したLinuxとWindowsの相互運用性実現に向けた米Microsoftとの提携について、金銭面と法律面に関する詳細情報を公開した。Novellはサポートクーポンの料金など計3億4800万ドルを直接Microsoftから受け取る。あわせて、オープンソースコミュニティに起こっているGPL違反への懸念について答えた。

 提携は、相互運用性を実現するため、両社が技術、特許、事業の3つの分野で協業するもので、7日の情報公開は、Novellが米証券取引委員会(SEC)に提出した書類をもとにしている。

 事業分野での合意の下、MicrosoftはNovellの「SUSE Linux Enterprise Server(SLES)」のサブスクリプション料金(35万クーポン)として、2億4000万ドルをNovellに支払う。これによってMicrosoftはSLESを使用、再販、配布でき、Novellは顧客にアップグレード、アップデート、技術サポートなどのサービスを提供する。

 またMicrosoftは、互いのユーザーに対して特許訴訟を起こさないという特許分野での合意により、1億800万ドルをNovellに支払う。一方Novell側は、「Open Platform Solution」「Open Enterprise Server」の売り上げに応じ、5年間で最低でも4000万ドルをMicrosoftに支払う予定という。

 また、Microsoftは共同マーケティングとして、LinuxとWindowsの仮想化シナリオでのマーケティングに6000万ドル、共同で開発した製品の販売に3400万ドルを充てる計画。さらに、Microsoftは今後3年間、他のLinuxベンダーとLinuxとWindowsの仮想化ソリューションを奨励する契約を結ばないことにも同意しているという。

 GPL違反の懸念に対しては、オープンソースコミュニティに向けたFAQを用意した。このなかでNovellは「今回の提携はGPLに準拠している」と述べ、Novellの顧客はMicrosoftより直接免責保証を受けることができる点、Novellが合意した条件はGPLに矛盾するものではない点、Novellやオープンソースコミュニティの自由には影響しないと強調した。



URL
  米Novell
  http://www.novell.com/
  プレスリリース(英文)
  http://www.novell.com/news/press/item.jsp?id=1199&locale=en_US
  NovellのMicrosoftとの提携に関するFAQ
  http://www.novell.com/linux/microsoft/faq_opensource.html


( Infostand )
2006/11/09 08:48

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