米Oracleは3月1日(米国時間)、ライバルのBI(ビジネスインテリジェンス)ツールベンダー、米Hyperion Solutionsを約33億ドルで買収することで合意したと発表した。取り引きは現金で行い、当局の承認を経て4月に完了する見込み。業務アプリケーション最大手の独SAPとの競争がさらに激化しそうだ。
HyperionはBIツールを開発・提供する専業ベンダーで、代表製品は「Hyperion System」。世界で1万2000社以上の顧客企業を持っている。このところ、経営や財務管理の要素を取り入れたビジネスパフォーマンス管理ベンダーを打ち出して、単なるBIベンダーからの脱却を図っていた。
買収額の33億ドルは、前日のHyperion株の終値に約21%のプレミアムをつけ、1株あたり52ドルで計算した。これまでに買収したPeopleSoftやSiebel Systemsなどに次ぐ額となる。
Hyperionの買収後、OracleはHyperionの製品・技術を自社のBIや分析技術に統合。プランニング、予算管理、運用分析、コンプライアンス/レポーティングと、エンドツーエンドのパフォーマンス管理システムを提供できるという。
Oracleによると、SAPユーザーの多くがHyperionを利用しており、この買収により「SAPユーザーにOracleの製品・サービスを提供する」(OracleのCharles Phillips社長)としている。
■ URL
米Oracle
http://www.oracle.com/
米Hyperion
http://www.hyperion.com/
プレスリリース(英文)
http://www.oracle.com/corporate/press/2007_mar/hyperion.html
( Infostand )
2007/03/02 09:03
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